柏の歴史・こぼれ話(4)~柏にある日本一の運河~

利根川と江戸川をつなぐ8キロ余りの「利根運河」は長いこと日本一と言われてきたが、どうも近年どこかに抜かれてしまったらしい。利根川から江戸川に抜け、東京に至る舟運時間を短縮させるために、明治22年に完成。最盛期には高瀬舟から蒸気船「通運丸」に至るまで、一日百隻以上の舟が通過する日々が続き、大いに賑わった。

しかし、その後の鉄道の開通、洪水による運河の破壊などでついに昭和16年、半世紀にわたる水運の役割を終えた。現在は、導水路として使われ、周辺の湿地、谷津田、斜面林などと共に、魚、鳥(先日、野田市がコウノトリを放鳥)、昆虫、植物などの生き物達の貴重な生息地となっている。

今後とも、この貴重な歴史・自然遺産を何としても守っていかなければならない。皆さんも是非、一度この素晴らしい文化遺産を訪れてみてください。

稲門会だより 9号より