柏稲俳句会 合同句集「柏稲」第二集発刊

柏稲門会の俳句同好会を柏稲俳句会(はくとうはいくかい)と称し、2011年に発足した。スタートは句会というより、作品の鑑賞会というほどのものだったが、会を重ね句会も充実してきた。来し方を振り返り行く末に思いを馳せるべく、各人の作品をまとめてみようということになった。

句集名は、会の名称をそのまま採り、「柏稲」=はくとう、とした。

「柏」はいうまでもなくブナ科コナラ属の落葉高樹。葉は晩秋には枯れるが、翌年の初夏まで枝先に残るので、「永く続く」縁起の良い植物と言われている。五月の若葉の芽吹きと共に葉は落ち、同時に黄緑色の花序が垂れ下がって美しい。「柏落葉」、「柏若葉」はともに夏の季語。

「稲」は勿論、秋の季語。「豊かな稔り」、「豊饒」を象徴している。市内の遺跡から各種の旧石器時代の石器が出土していることから、柏には古くから人々が住み暮らして居り、籾痕のある土器も残されていることから、稲作も盛んな豊かな土地だったことが解る。

こうして2018年に合同句集「柏稲」第一集が誕生した。

その後間もなく世界中がコロナ禍に見舞われ、対面での句会を開くことが出来なくなった。数回のメール句会の後、「俳句投稿システム」に依る句会を三年に亘り、九回重ねることになった。2023年春季から漸く対面での句会を再開し、今日まで春夏秋冬、年四回の句会を行った。第一集発刊後の作品の各自自選による二十句を掲載し、2024年6月、「柏稲」第二集を発刊する運びとなった。多種多様の経歴の校友達のこと、それぞれの俳句には、独特の持ち味はあっても、上手い下手はあるまい。それぞれの生活や人生を反映した佳句を掲載できたと自負している。

(第一集、二集の序文、跋文より抜粋)