今年も新年の朝、拙宅から二分ほど歩いた広場から初筑波を望み、その足で近くの稲荷神社を詣でて平安を祈った。
柏稲門会の柏稲俳句会も発足から15年程経つ。今回も欠席投句を交えて11人の方から多くの佳句が寄せられた。
賑やかに話し合った新春句会の主な句は次の通り。
*兼題は「山茶花」又は「年賀状」
多くの票の集まった句は
遠州の海持ち上ぐる初日の出 清明
テーブルと椅子を付け足し三ケ日 加行
面白いと感じた句は
孫たちに笑顔飛び交うお年玉 等閑人
宿坊の大釜の湯気霜の朝 十五
添書に話しかけたる年賀状 清明
山茶花やスケボー少年通り過ぎ ら行
寄席撥ねておでんどれでも弐百円 房司
その他の佳句は
初鴉一阿を残し去りにけり 安分
山茶花の落花の園で吟醸酒 康文
山茶花の紅に煌めく四十雀 宏哲
凛とした毛筆賀状墨の跡 雅子
亡き妻の形見の手袋頬に当て 起佐夫
宇佐見房司