秋はやはり月〜柏稲俳句会・秋季句会雑感〜

久方ぶりの柏稲俳句会であった。投句だけの方を含めると9名の参加で、楽しく和やかな会となった。

多くの票を集めた句は次の通り

勤行の光る素足や秋高野 十五

柏手を少し強めに神の留守 清明

富士塚の幾歳月や昼の月 房司

托鉢の鉦が尾を引く冬はじめ 清明

常滑の小さき壺や秋深む 房司

玻璃の戸を透かし紅葉の散りそむる 加行

他に私が面白いと感じた諸句を挙げれば次のようになる。

一人てふ寒さと別の寒さかな 清明

三日月や応援静かJリーグ 雅子

秋燕一茶辿りし筑波道 房司

月明を下って来たる梓川 清明

凩や壺中に藍を深めたる 清明

自死諭す壊れ立て札秋岬 十五

宇佐見房司